抜け毛が増える時期はいつ?季節で説明がつく抜け方とつかない抜け方
「季節のせい」で合っている場合と、そう思い込むと見落とす場合があります。
秋になると抜け毛が増える。この話は広く知られていて、実際に多くの記事に書かれています。ただ、その情報が読者の役に立つのは、自分の抜け毛が本当に季節で説明できるときだけです。
季節のせいだと思って待っていたら、翌年も同じだった。あるいは、季節の変わり目に始まったと思っていたが、よく考えると去年の秋も同じことを言っていた。こうなると、季節という説明はむしろ判断を先延ばしする理由になってしまいます。
この記事では、季節で説明がつく抜け方と、つかない抜け方をどう切り分けるかに絞って整理します。増える時期そのものより、こちらのほうが役に立つはずです。
抜け毛が増えやすいとされる時期
一般に、秋にかけて抜け毛が増えたと感じる人が多いとされます。夏のあいだに受けた紫外線や汗による頭皮への負担、気温差、体調の変化などが理由として挙げられることが多い説明です。
季節の変わり目全般で増えたと感じる人もいます。春先や梅雨明けを挙げる人もいて、感じ方には幅があります。
大事なのは、この変動が誰にでも同じ大きさで起きるわけではないということです。ほとんど自覚しない人もいれば、はっきり分かる人もいます。だから「秋だから増えて当然」と一般論で片づけるのも、「秋なのに増えた」と焦るのも、どちらも自分の状態を見ていないという点では同じです。
季節で説明がつく抜け方の特徴
自分の抜け方が季節で説明できるかどうかは、次の4点で確かめられます。
始まりがはっきりしている。 ある時期からはっきり増えた、それ以前は気にならなかった、と言えるかどうか。季節性の変動は、始まりの時期が特定しやすい傾向があります。
終わりがある。 数週間から数か月のうちに落ち着いてきているか。前年も同じ時期に同じことがあり、そのときは元に戻ったか。戻した経験の有無は、かなり強い手がかりになります。
全体から均等に抜けている。 特定の場所に偏らず、まんべんなく抜けているか。季節や体調による変動は、頭のどこか一部だけを狙って起きるものではないとされています。
毛の質が変わっていない。 並べたときに、太さと長さがそろっているか。増えたのは本数だけで、一本一本は以前のままなら、それは量の変動として説明しやすくなります。
この4つがそろうなら、しばらく置いて様子を見る判断には根拠があります。 ただしここでいう様子見は、「何も残さずに忘れる」ことではありません。後述します。
季節のせいにしないほうがよい抜け方
反対に、次のような組み合わせのときは、季節という説明では足りなくなります。
始まりがはっきりしない。 いつからと聞かれて答えられない、気づいたら増えていた、という増え方。ゆっくり進むものは、季節の切り替わりという区切りに乗ってきません。
去年も同じことを言っていた。 毎年この時期に増えて、そのまま戻りきらないまま次の年を迎えている。これは季節性の変動ではなく、季節性の変動が重なって見えているだけの可能性があります。
場所に偏りがある。 分け目や生え際、つむじのあたりなど、決まった場所だけが変わってきている。この偏りは、量の増減とは別の話になります。
抜けた毛に細く短いものが混ざる割合が上がっている。 量ではなく質が変わっているなら、それは時期の問題として扱いにくくなります。
残っている側の見え方が変わっている。 照明と乾き具合をそろえて見たとき、地肌の出方が以前と違う。季節で抜ける量が増えたとしても、生えてくる側さえ保たれていれば見た目は動きにくいものです。ここが動いているなら、量の変動だけでは説明がつきません。
「様子を見る」を機能させる方法
季節性だと判断して待つのは、正しい選択になり得ます。ただし、待つときには条件があります。待った結果が分かる状態にしておくことです。
やることは2つだけです。
残っている側を、同じ条件で撮っておく。 同じ照明、同じ時間帯、同じ乾き具合で、分け目やつむじを1枚。月に一度で十分です。
抜けた毛を、たまに並べて撮っておく。 白い紙の上に10本から20本置いて1枚。太さと長さがそろっているかどうかが、後から比べられます。
この2枚があれば、3か月後に「戻ったのか、戻っていないのか」が記憶ではなく記録で分かります。戻っていれば季節性だったと確かめられるし、戻っていなければ次の手を考える根拠になります。 何も残さずに待つと、来年また同じ問いの前に立つことになります。
抜けた毛の見方は危ない抜け毛の見分け方に、量と見た目が別の変数である理由は抜け毛が多いのに薄くならないのはなぜ?に整理しています。
セルフチェックの範囲を超えるサイン
ここまでは自分の目で確かめるための目安であって、診断ではありません。下のどれかに心当たりがあるときは、時期の話を後回しにして医療機関にご相談ください。
- 髪が抜けた部分が円く、地肌がはっきり出ている
- 増え方が急で、この数週間のうちに変わった
- かゆみ、赤み、痛みが強い。フケの量が明らかに多い
- 出産、大きな病気、新しい薬を飲み始めた時期と重なっている
- 髪の変化と前後して、体調そのものが変わっている
季節の切り替わりは、体調そのものが揺れやすい時期でもあります。髪と一緒に体の側にも変化が出ているなら、髪だけを見ずに全体で捉えたほうが早く整理がつきます。
次の一歩
季節で説明がつくかどうかは、この記事の4点で当たりがつきます。つくなら記録して待つ、つかないなら確かめる。どちらにしても、記録を1枚残すところから始まります。
いまの段階で髪型がどこまで使えるかは、薄毛が目立ちにくい髪型の選び方にまとめています。
よくある質問
抜け毛が多いのは何月ですか。 秋にかけて増えたと感じる人が多いとされますが、感じ方には個人差があります。自分に当てはまるかは、始まり方・終わり方・偏り・毛の質で確かめてください。
季節の抜け毛はいつまで続きますか。 数週間から数か月で落ち着くという説明が一般的です。ただし期間には幅があり、期間だけで判断するより、記録して比べるほうが確かです。
去年も秋に増えました。季節性ですか。 毎年増えて、そのつど元に戻っているなら季節性として説明しやすくなります。戻りきらないまま次の年を迎えているなら、変動が重なって見えている可能性があります。
夏の抜け毛と秋の抜け毛は違いますか。 どちらも量の変動として語られることが多く、切り分けの軸としては弱いものです。時期の名前より、偏りの有無と毛の質を見てください。
参考・出典
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」 https://www.dermatol.or.jp/medical/guideline/4742/
- 厚生労働省「医療広告ガイドライン」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html
本記事は一般的な情報の整理であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。判断に迷う場合は医療機関にご相談ください。
本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。薄毛の原因や対処には個人差があります。症状や進行が気になる場合は、医師など専門家にご相談ください。